旅の記録2017
乗 鞍(畳平)
[長野県松本市/岐阜県高山市]
Mt. Norikura(Tatamidaira)
2017年7月16日(2日目)
<松 本その2 松 本その3

7/15-16 松本・乗鞍への旅
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松 本1 松 本2 松 本3
[現在地:松本駅(長野県松本市)]標高586m
2日目はいよいよ「最高所」へ。
まずはアルピコ交通上高地線の松本駅8時0分発新島々行き電車に乗車。
なお、アルピコ交通上高地線の駅と一部のバス路線の停留所にはナンバリングが導入されている(上高地線松本駅はAK-01)。
このページでもかっこ書きでナンバリングを付記する。
約30分で新島々駅(AK-14、標高689m)に到着。
新島々駅の先にも、引き上げ線としてわずかだが線路が伸びている。
その先の島々駅までの廃線跡は、ほとんど自然に還るか別用途への転用がされているように見えた。
駅の正面には「新島々バスターミナル」の表記があり、「新島々駅」は脇の入口にある。
8時40分発上高地行きバスが発車した後のバスターミナルの様子。
停車しているバスは9時0分発の乗鞍高原観光センター・休暇村行き。
右端の屋根のあるところが上高地行きバス乗り場で、8時40分発のバスが来るまでは多数の客がバスを待っていた。
上高地以外の行き先のバスに乗る場合は新島々駅舎側の屋根の下で待機する。
結局、自分を含めて乗客わずか3人で乗鞍高原観光センター・休暇村行きバスは新島々バスターミナル(K-01)を定刻に発車した。
乗鞍高原観光センター・休暇村行きバスは渋滞にも捕まらず、乗客の乗り降りもないため、途中何か所かで時間調整のための停車をするほどだった。
稲核ダム、水殿ダムを過ぎ、東京電力安曇発電所入口を過ぎて少し進むとトンネル連続地帯となり、小雪薙トンネルから順に1・2・3とナンバリングされていた。
ナンバリングは1:小雪薙トンネル、2:ずみの窪トンネル、3:大白川1号トンネル、4:大白川2号トンネル、5:入山トンネル(奈川方面の県道26号奈川木祖線が分岐)。
奈川渡ダムの堤体上を通って、6:奈川渡トンネル、7:水道沢トンネル、8:親子滝トンネル、9:前川渡トンネル。
前川渡トンネルを抜けたところで、国道158号(上高地方面)は直進して10:木賊トンネルへ突っ込むが、乗鞍高原方面は左に分岐してここから県道84号乗鞍岳線となる。
※バス路線の分岐点は親子滝トンネルと前川渡トンネルの間にある「親子滝(K-17)」バス停。
県道84号になるとナンバリングは数え直しとなり、1:乗鞍口トンネル、2:小大野川トンネル、3:大野川トンネルと続いた。
宮の原(N-21)で4人乗車したが、それ以上は増えずに乗鞍高原観光センター(N-29、標高1454m)に到着。
乗鞍高原観光センターの駐車場内にある乗鞍岳(畳平)行きシャトルバス乗り場へ行くと、すでに先客が多数。
10時0分発の乗鞍山頂(畳平)行きバスに乗れるか少し心配したが、無事乗車できた。
後から来た、乗り切れそうもない数の人たちも「2号車」に乗車し、10時1分に乗鞍山頂(畳平)行きバスは乗鞍高原観光センターを発車した。
休暇村(N-33)での数人の乗客は2台でさばききれたものの、マイカー規制のかかる三本滝(N-35)では十数人が待っており、後続のバスを待つとのことで発車が定刻より10分遅れた。
なお、三本滝より先の「乗鞍エコーライン」は自動車専用道路ではないので、冬季閉鎖が解除されればバス、タクシーのほか自転車、徒歩でも通行可能(ただし、18時まで通行可という時間制限があり、18時になるとゲートが閉鎖されて翌朝まで出られなくなる)。
今回の旅でもたくさんの自転車乗りを追い越したり、山上から下ってくる自転車乗りとすれ違ったりした(ここでも漫画「ろんぐらいだぁす!」の"チーム・フォルトゥーナ"のサイクルウェアを着た人と遭遇)。
位ヶ原山荘(N-38、標高2350m)は10時45分に通過。
位ヶ原山荘を過ぎたあたりから路傍に雪が見られるようになり、大雪渓・肩の小屋口(N-40)付近ではその名の通りの雪渓の上でサマースキーを楽しむ人々の姿が見られた。
そして、県境を越えて岐阜県高山市に入り、平湯峠からの「乗鞍スカイライン」(岐阜県道5号乗鞍公園線)と合流すると・・・
11時0分、定刻より約10分遅れで「日本最高所のバスターミナル」畳平(N-42、標高2702m)に到着。
しかし、残念ながら辺りは右画像の通り真っ白け。
畳平にある旅館・銀嶺荘。
1階にはレストラン、土産物屋がある。
なお、入口にある「日本自動車道最高地」は正確ではない。
乗鞍スカイライン、乗鞍エコーラインとも最高地点はここより高い。
畳平には「乗鞍本宮 中之社」という神社もある。
道の先が全く見えない。
アニメやゲームに出てくる「天空城」のように一歩足を踏み外したら落ちそうな雰囲気(ただし、アニメやゲームなら平気でも現実では助からないだろう)。
乗鞍バスターミナル。
こちらの「1番のりば」(平湯温泉、ほおのき平乗り換え高山方面行き)と奥の「2番のりば」(乗鞍高原観光センター乗り換え松本方面行き)には記念撮影用に日付表示がついていた。
林野庁中部森林管理局飛騨森林管理署の詰所。
畳平駐車場のはずれ。
ここから「鶴ヶ池」という池が見えるらしいが、ご覧の通り真っ白。
ではアングルを変えたらどうかと、池の南西側に回ってみると見えてきた。
そして、風によって一時的に視界が晴れた。
画像の左奥は大黒岳(2772m)、中央奥の鞍部がこれから向かうエコーラインの県境ゲート。
晴れているうちにいろいろなアングルで鶴ヶ池を撮影。
鶴ヶ池の南西から南側を回り込むと・・・
県境ゲートに到着。
奥には大黒岳の登山道が見える。
そして、ここにN-41のナンバリングを付されたバス停、その名も「標高2716m」がある。
「標高2716m」バス停はその名の通り標高2716m地点にあり、公共交通機関が到達できる最高地点であるとともに日本最高所のバス停でもある。
信濃毎日新聞の記事によると、この年の7月に設置されたばかりらしい。それ以前はご来光バスでの降車のみ可能だった。)
ただし、ここは乗鞍山頂(畳平)行きの降車専用であるため、標高2702mの畳平は「バスのりば標高日本一」の表記を用いている。
県境の東側は長野県松本市(旧安曇村)だが、「松本市」がだいぶ消えかかっている。
右奥の、車両通行止めの標識に付属する補助標識群は上から「昼・夜|全車両」「以下の場合は通行可」「7月〜9月 バス・タクシー・自転車|6-18(路線バス|3:30-18)」「10月 バス・タクシー・自転車|7-18」。
県境の西側は岐阜県高山市(旧丹生川村)。
こちらは「岐阜県」が消えかかっている。
なお、旧安曇村の松本市への編入、旧丹生川村の高山市への編入はいずれも平成17年である。
「標高2716m」バス停にも記念撮影用に日付表示がついていた。
これまではここにたどり着いても到達した標高を示すものがなかっただけに、観光客にとっては非常にありがたい。
※個人的なこれまでの最高所到達記録(飛行機搭乗時除く)は木曽駒ヶ岳の千畳敷カールで頂上への登山道と分岐する「八丁坂分岐」(標高約2660m)だったが、それも更新した。
長野県(松本市)側の、晴れていれば絶景が見られる方向だが、眺望は0。
そのうち、東からの風がかなり強くなったため[岐阜県][高山市]の陰に隠れてやり過ごした。
奥がエコーラインのゲート。
11月〜翌年6月は冬季閉鎖される。
[岐阜県][高山市]と「標高2716m」バス停も入れて撮影。
強風の中、標高差わずか56mとはいえ大黒岳への登山は危険と判断し、畳平へ戻ることにした。
戻る際もエコーライン・スカイラインは車が通るため不測の事故に遭うおそれがあることから、来た道を戻った。
右の画像は15分前とほぼ同じ場所で撮影した鶴ヶ池(方向)。
池はかろうじて見えているが・・・。
畳平に戻るとちょうど昼食時なので、乗鞍バスターミナルの食堂で飛騨地方の名物料理「宿儺鍋(すくななべ)」とおにぎりのセット(650円)を食べた。
「宿儺鍋」は高山市丹生川町特産の「宿儺カボチャ」を使った鍋料理。
昼食後、乗鞍バスターミナルの建物から出ると強風に加えて雨粒(というより雲の粒?)が降ってきており、これ以上滞在すると下山が遅れ帰宅できなくなるおそれもあった。
そのため、土産物を購入すると13時5分発の乗鞍高原観光センター行きバスで畳平を離れた。
標高2700mの世界での滞在時間はわずか2時間余りだった。
畳平では2台運行でスタートしたが、大雪渓・肩の小屋口でスキー客を乗せるため畳平から「3号車」を用意。
そのため「3号車」待ちの長時間停車があった。
位ヶ原山荘は13時30分、三本滝は13時50分に通過。
休暇村には14分遅れの14時3分に、
終着の乗鞍高原観光センターには16分遅れの14時11分に到着した。
新島々駅行きバスへの乗り継ぎ時間は所定なら18分あるが、それがわずか2分になり、急いで乗り場に向かった。
新島々駅行きバスも到着・出発が2分遅れたが、往路と同様に途中何か所かで時間調整のための停車をするほど余裕があり、新島々駅には定刻で到着した。
15時25分新島々発の松本行き電車は、昨日の松本駅到着時にも見かけた「モハ10形リバイバル塗装」の車両だった。
特に遅延もなく、約30分で松本駅に到着。
<松 本その3に続く>

新円町発2015列車の旅
-Travel on 2015 Train from New Yen Town-
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